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「気候アクションSUMIDA―川辺から、詩と映像によるメッセージ」について

すみだを流れる川や運河は、私たちの日常生活に豊かな彩りと空間を与えてくれます。一方、ますます深刻になる気候変動は、 動植物の生態に影響を与え、大規模な水害を引き起こす原因になっています。

私たちはもう無関心ではいられません。

「気候アクション SUMIDA」プロジェクトは、東京スカイツリーの足元、北十間川小梅橋船着場の川辺空間を舞台に、頭上に浮かぶボー トと、公募によって寄せられた「詩」の数々が、身近な水辺の危機、未来のすみだや地球環境の変化をさまざまに問いかけます。

この試みが、気候変動という地球規模の危機について、詩と映像とインスタレーションを通して、見て、聴いて、考え、みんなが一歩ずつ行動に移すきっかけになればと考えています。

気候変動についてアートの視点からアプローチする東京で初のプロジェクト

このプロジェクトには、「詩」を応募してくれた方々、デザインや建築、映像の分野から会場やコンテンツづくりを検討、制作してくれた方々など、ゆうに100人を超える人々が6ヵ月にわたり、気候変動について考えるプロセスに参加しました。そして、詩、映像、パフォーマンス、会場という、それぞれの要素が一体となり、川辺から心に響くメッセージを発信しました。気候変動の問題にアートの視点で取り組んだ、東京で初めてのプロジェクトです。

イベント・レポート


「気候アクションSUMIDA~川辺から、詩と映像によるメッセージ」は、2023年4月にスタートしたプロジェクトを集大成するイベントを2023年10月7日(土)、8日(日)、9日(月・祝)に、東京スカイツリーの足元、墨田区の北十間川小梅橋船着場付近の川辺空間を舞台に開催しました。

「気候変動を、見て・聴いて・考える3日間」と題したこのイベントは、大規模水害の危険を象徴する「浮舟/憂き舟」と名付けた救命用ボートを中心に、公募で寄せられた、川や水、地球環境と気候変動をテーマとした詩を、さまざまな方法で紹介しました。来場者のみなさんからの感想やメッセージも集めました。

10月9日は雨天のため、 屋外展示は中止し、オンラインで映像・音声コンテンツを配信しました。


浮舟/憂き舟

地上約3mの高さにうかぶボートが、大規模水害時の危険度を可視化。千葉大学大学院生が提案したコンセプトに基づき設計チームが実施案を作成、岡部株式会社の協力で製作

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混濁のフォリー

会場に点在するのは、混濁した水中で歪んだ小さな家具(フォリー)たち。千葉大学大学院生が考案、製作

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詩のバナー

公募による詩を80cm角の布にプリント、川辺に展示

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映像「Wave and Poetry」

きらめく波紋の映像に、詩のテキストが流れる。日没後、浮舟の底面に投影。この動画は、千葉大学デザインコースの4年生3名と教員のチームが制作しました。

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詩の朗読 ライブ・パフォーマンス

浮舟の下で、小笠原もずく(シンガーソングライター)が詩を朗読 10月9日(日)第1部 18:00~18:30 第2部 19:00~19:30

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大学院生による、気候変動をテーマとする川辺空間演出アイデア集

千葉大学大学院「コレクティブデザイン演習A」の受講学生60名・10グループが提案したアイデアをフォリーに組み込んだモニターで紹介

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イベント概要

<aside> 📅

開催日時

2023年

10月7日(土)15:00~20:00

10月8日(日)11:00~20:00

10月9日(月・祝)11:00~15:00

参加無料


※ 全て、屋外で行うイベントです。

大雨・台風等で展示を中止する場合は、映像と朗読音声をネット配信します。

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<aside> 🚃 開催場所

|会場|

小梅橋船着場付近[墨田区向島1丁目23番地先]

https://goo.gl/maps/FBr7v25ir3kbJQe8A

<aside> 🙏🏻 Special Thanks

ご協力いただいた方々

イベント協力

会場構成

映像制作

詩の朗読

企画統括

特定非営利活動法人 アート&ソサイエティ研究センター

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来場者からのメッセージ

気候変動のことを深く考えるきっかけを与えてくれて良かったです。

詩が少しむずかしかったけど、気候変動、環境について考えることができた。浮舟を見て、自分の頭より上に浮いていて、ヤベーと思った。

身近な問題であり、自分自身も原因の要素であることを、これまで以上に認識し、なにかをはじめなければ。

浮舟/憂き舟を見て、浸水の恐怖を知りました。

特に今年は蒸し暑かったので、地球温暖化が深刻な課題として意識しました。仕事上も、気候変動に対して貢献できればよいと考えています。

詩にふれることが日常的にないので、とても新鮮だった。

だれしもが少しずつ考えることかもしれない。

気候変動に対してアートというアプローチが心にひびきました。詩の朗読がよかったです。

30℃を超えたら今日暑い日だと思っていた20年前。いつから35℃が暑い夏になったのかと思うと恐ろしい。

地味に生活するくらいしか、自分では出来ることがないのですが、いつも心のどこかで気にかけています。

<aside> ⭐ コンテンツ

イベント会場で配布した資料や放映した動画、詩の朗読の録音は、以下からダウンロード/視聴していただけます。


プロジェクトの目的やこれまでの経緯を説明しています。 [PDF A4 2 ページ ダウンロード]

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CAS_event_handout.pdf

公募で寄せられた全26編の詩を掲載しています。 [PDF A4 4ページ ダウンロード(文字は小さいです)]

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Climate Poetry.pdf


Wave and Poetry  ゆらめく水の波紋に「詩」の文字が重なる、静謐な動画作品です。

https://youtu.be/ghIt7BUAjkQ?si=vJtX2JPcg4577g44

https://youtu.be/ghIt7BUAjkQ?si=vJtX2JPcg4577g44

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気候アクション SUMIDA 誕生物語 2020―2022


アート&ソサイエティ研究センターは、主要な活動テーマの一つとして、自然・環境・気候に関する社会的課題に取り組んできました。そのなかでも「気候変動」の問題は、今や地球規模の緊急課題となり、気候変動についての認識を深め、気候を守るための行動(クライメート・アクション)が求められています。 この課題に対してアートは何ができるか? 世界の事例を参照し、他分野の専門家とのコラボレーションを重ねながら、「気候アクションSUMIDA」に結実させるまでの歩みを紹介します。

プロジェクトのスタートから公・民・学コラボレーションの経緯 2023